今月になって凶悪犯罪が連続で起こっている。6月は気候のせいで精神的に辛くなるとは言いますが、理由はそれだけではないだろう。
2018年6月9日 東海道新幹線殺傷事件
犯人「小島一朗(22)・無職」
人物像「人付き合いが苦手」
動機「むしゃくしゃしていた」
被害者「会社員(38)」
殺害方法「馬乗りになってナイフで滅多刺し」
2018年6月24日 福岡ブロガー刺殺事件
犯人「松本英光(42)・無職」
人物像「友人も知人もいない」
動機「ネットトラブルでの恨み」
被害者「有名ブロガー(41)」
殺害方法「トイレの中でナイフで滅多刺し」
2018年6月26日 富山交番襲撃事件
犯人「島津慧大(21)・アルバイト」
人物像「大人しい少年」
動機不明
被害者「警部補(46)、警備員(68)」
殺害方法「刃物で刺す、拳銃で撃つ」
犯人に共通する点
まずは職業。社会に出て活躍するために最も大切なコミュニケーション能力。コミュニケーション能力は容姿と並んで人生を左右する大きな要素になっている。
人付き合いが上手くないと職場や学校に馴染めずドロップアウトする可能性が高い。小島、松本両容疑者は無職で、島津容疑者はアルバイト。
島津容疑者は事件直前にアルバイト先の店長を殴っている。3人は社会に馴染めずに弾き出された者だと推察できる。
社会に馴染めないと人生は終了
人間は社会的存在だーーーー偉い人の言葉である。
人は社会の中で生きていかなければならず、常に誰かと関わりを持たなければ生きられない。そのための必須ツール「コミュニケーション能力」が欠けていると、生きてるだけでしんどくなる。
周りが楽しんでいるのに自分は辛い。これでは精神的に参って追い詰められるのも当然。特に自己責任社会の日本では、誰かに救いを求めることもできない。
殺人鬼がむしゃくしゃして人を殺す理由は単純で、自分が社会に認められてる実感がないからだろう。自尊感情の低下はやがて自殺願望や殺人願望へと変化する、取り返しのつかない事件へと発展してしまう。
秋葉原通り魔事件
死者7名を出した大事件「秋葉原通り魔事件」も、同じ6月に起こっている。
この秋葉原通り魔事件の加藤死刑囚が事件を起こした動機はネットでのトラブルだった。また、派遣切りや職場での人間関係悪化が理由とも言われている。こういう事件に触発され、事件は連鎖する。
怒りを溜め込んでいるおとなしい人間が大爆発して、関係のない人が殺される。不満を溜め込んだ者が凶悪犯罪を犯すとき、その犠牲者もまた不満を抱えている。
格差社会や高齢化社会で押しつぶされる人たちが増えており、凶悪犯罪が終わりに向かうイメージができない。
おわりに
こういった無差別殺人、負け組の自分も他人事ではない。おとなしい、目立たない、人気者でもない、幸せな家庭もない。環境次第では自分も殺人鬼になってしまうのではという恐怖が襲ってくる。
格差社会で底辺層が増えるほど、こういう事件が起こる可能性が高くなる。日本の自己責任社会に見捨てられた難民が無差別殺人事件という形で社会へ復讐している。高齢化問題で負け組を助ける余裕が日本にはない、また助ける気もない。
それは、犯罪者予備軍を野放しにしてるのと同じである。一番不幸なのは犯罪に巻き込まれて命を落とす人。貧困層の増加を止めなければ、凶悪犯罪も止まらない。みんなが幸せになれたらいいのに。
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